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帯広詣で(7)

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やっと自由時間ができたので、帯広美術館へと向かう。



雪の中の細い道を歩く。



実は、何をやっているのか知らずに来て「トーベ・ヤンソン展~ムーミンと生きる~」というのを見て、少々がっかりしたのだが、結論を言うとかなり興味深い展覧会であった。トーベ・ヤンソンの油彩が相当な点数出品されているのだ。

「幼少期の素描」:子供のころから絵が大好きというのが良く分かる。
「風景(ピクニック)」:暗い風景とのっぺりした人物がムンクを思わせる。
「木の根元で眠る者たち」:ヘムレンさんやスニフのような生き物が描かれている。

「無題」:黒いムーミンが登場。
「ボートにのるペル・ウロフ・ヤンソン」:外洋のうねるような波の中、随分ゆったりした人物画だ。
「親愛なるトリンカへ 自画像」:自画像は全て気が強そうなトーベ・ヤンソンである。

「トーベ・ヤンソンの肖像(サム・ヴァンニ作)」:他の人が描いたトーベは、スケッチに集中した真摯な表情。
「風景」:列車や高い建物が描かれ、工業都市の雰囲気がある。
「二次会」:緑の壁や赤い床という、メリハリのある色彩が使われている。

「「ガルム」1938年9月号表紙」:ヒトラーが花占いをしている、シニカルな画。
「「ガルム」1941年クリスマス号表紙」:戦場の上空でサンタクロースが嘆き顔。天使もおびえている。
「連載漫画「預言者あらわる」習作」:へー、ムーミンパパはアガサ・クリスティ読むのか。

「バルコニーへの眺め」:1960年代の風景は確かに風景画なのだが、抽象よりになっている。
「初期のニョロニョロ」:緑色で手足があり、全体的にグニャグニャした生き物。かなり気持ち悪い。
「おしゃまさんの誕生日メニュー」:こきーる・サンジャック、ビフテキと揚げジャガイモ、チーズ、ブルゴーニュ産赤ワイン、フルーツなど。

「「不思議の国のアリス」表紙」:へー、アリスも描いていたのか。
「「夏の家」再現」」:トーベ・ヤンソンが住んでいたという小さな小屋が再現されていた。

 

コレクション・ギャラリーでは「井田照一展 接点としての版画」。こちらは抽象版画。

「Surface is Between - Between Vertical and Horizon - Paper Between a Leaf and Shade No.1」:紙の表面には一枚の落ち葉、裏面には木の茂みが刷られたもの。両面に刷って、その裏写りした様子を眺めるという発想はあまりなかった。

 

ムーミン撮影コーナーもあったり、大混雑の帯広美術館であった。


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