本日は近美→資料館→ARTスペース201→さいとう→スカイホール→三越→大通→kitakara→道新→STV時計台→STV北2条→大同→大丸の13か所。体調はそれほど悪くなかったのだが、本を買ったら予想外に重く、力尽きてしまった。街の中心にないギャラリーで、地下鉄駅から微妙に遠いと行く気が薄れてしまう。しかも10時から開いていてくれると、最初の方に行くのだが、12時オープンとなると、なかなか回りづらいのだ(言い訳)。
■北海道立近代美術館「夢見るフランス絵画」。ちょうど9時25分頃、地下鉄西18丁目の駅に到着したので、急遽行ってみる気になった。初日はかなりの行列だったという話もあったが、今日の開館時には20人くらいかな。
クロード・モネ「睡蓮のある池」:手前から奥へと視線をいざなう睡蓮の葉。こうしてみるとなかなか良いね。
モーリス・ド・ヴラマンク「ルイ・フィリップ様式の花瓶」:黒いバックに白い花が輝く。背景には少し赤い色彩が入っているのもいい。ちょっとヴラマンクにしては意外な作品。
アンドレ・ドラン「花瓶の花」:こちらも暗闇に浮かぶ花である。ちょっとヴラマンクに似ているが、作品としてはいい。
モーリス・ユトリロ「エクーアンの境界と郵便局」:先日、ユトリロとヴァラドンの番組を見たせいか、作品を見るととても切なく辛い。白の時代から色の時代に入っても、何だか無理しているように見える。
モーリス・ユトリロ「アミアンの大聖堂」:具象と言えば具象だが、建物の窓をち密に描き込んでいるあたり、過剰にすら見えてきて、これもちょっと苦しい。
モーリス・ユトリロ「雪のモンマルトル界隈」:そして、ユトリロ作品のもう一つのポイントは、人物の実在感の薄さだろう。
アメデオ・モディリアーニ「小さなルイーズ」:たくましくも、若い娘の印象を良くとらえている。モディリアーニにしては、健康的な感じ。
アメデオ・モディリアーニ「バラをつけた若い婦人」:顔から体にかけて、右に左にカーブする様が、ある種の仏像のように見える。今回は、2点しかなかったが、モディリアーニの良さを新発見だ。
藤田嗣治「北那覇」:日本をテーマにしながらも、技法は普段の藤田ではなく、完全に西洋風の手法なのである。面白い。
キスリング「花」:時々キスリングは暴走するかのように見える。むせ返るような花・花・花である。
キスリング「魚のある静物」:こちらは魚の山を描いたような、カラフルな作品。
昨年来、オルセー美術館展、チューリヒ美術館展、ルーブル美術館展を見ているため、正直なところ「おお、これは素晴らしい」とならなかった私を、感性が鈍いとけなしてくれたまえ。
常設展の方は、「日本画逍遥」(見たことのある作品が多いが、ゆったりした展覧会)、「淡島雅吉展」(モダンでありながら、質実剛健な所もあるガラス作品)、「夏季名品選」(小林清親、川瀬巴水などの版画が良かった)が開催されている。
札幌市資料館へ行ったが、前庭の「一石を投じる」を見ると、岩の上からツメクサが伸び、苔も生えていた。最初、この資料館前に設置することになった時は「何の関係もない所に移動してしまって…」と思っていたのだが、我々はこの先何万年にもわたる、壮大な作品のスタートに立ち会っているのかも知れない。
■ARTスペース201「ふくろう団地 302号室」。日本画の動物が良かったと思う。
■STV時計台通ビル、STV北2条ビル「札幌大谷大学芸術学部美術学科油彩分野学生作品展 鏡、あるいは窓」。全道展で見た作品も多かったが、水準の高い展覧会である。
渡辺さつき「蛹-2」:先日の全道展に出品されていた作品。ちょっと薄気味悪いが、力はある。
↓
山崎愛彦「4脚」:もう一つ散漫な感じもあるが、悪くない。
↓
山崎愛彦「もこふわ」:全体にもこもこしていながら、形そのものは角ばっているのがいい。
↓
大澤朋代「リピート」:執拗な感じ。
↓
山田航平「8月の標本」。同じ繰り返しでも、戦闘機の翼に、ところどころ蝶の羽が混じった分柔らかく見える。飛行機が一機飛び立とうとしているところは、三岸好太郎の「飛ぶ蝶」を思わせる。
↓
磯崎瑞恵「札幌市電終点-2」。札幌市民にとってはごく当たり前の風景だが、考えてみれば、間もなく見られなくなってしまうのか。
↓
■大同ギャラリー「有象無象百楽繪 vol.3」。
Yu-koma「最高の晩餐」:異形たちの晩さん会。非常に上手い作品で、好きなタイプ。
この他、さいとうギャラリー「第26回水野スミ子個展」、大丸セントラル・スカイホール「第16回グループ環展」もなかなか。
■北海道立近代美術館「夢見るフランス絵画」。ちょうど9時25分頃、地下鉄西18丁目の駅に到着したので、急遽行ってみる気になった。初日はかなりの行列だったという話もあったが、今日の開館時には20人くらいかな。
クロード・モネ「睡蓮のある池」:手前から奥へと視線をいざなう睡蓮の葉。こうしてみるとなかなか良いね。
モーリス・ド・ヴラマンク「ルイ・フィリップ様式の花瓶」:黒いバックに白い花が輝く。背景には少し赤い色彩が入っているのもいい。ちょっとヴラマンクにしては意外な作品。
アンドレ・ドラン「花瓶の花」:こちらも暗闇に浮かぶ花である。ちょっとヴラマンクに似ているが、作品としてはいい。
モーリス・ユトリロ「エクーアンの境界と郵便局」:先日、ユトリロとヴァラドンの番組を見たせいか、作品を見るととても切なく辛い。白の時代から色の時代に入っても、何だか無理しているように見える。
モーリス・ユトリロ「アミアンの大聖堂」:具象と言えば具象だが、建物の窓をち密に描き込んでいるあたり、過剰にすら見えてきて、これもちょっと苦しい。
モーリス・ユトリロ「雪のモンマルトル界隈」:そして、ユトリロ作品のもう一つのポイントは、人物の実在感の薄さだろう。
アメデオ・モディリアーニ「小さなルイーズ」:たくましくも、若い娘の印象を良くとらえている。モディリアーニにしては、健康的な感じ。
アメデオ・モディリアーニ「バラをつけた若い婦人」:顔から体にかけて、右に左にカーブする様が、ある種の仏像のように見える。今回は、2点しかなかったが、モディリアーニの良さを新発見だ。
藤田嗣治「北那覇」:日本をテーマにしながらも、技法は普段の藤田ではなく、完全に西洋風の手法なのである。面白い。
キスリング「花」:時々キスリングは暴走するかのように見える。むせ返るような花・花・花である。
キスリング「魚のある静物」:こちらは魚の山を描いたような、カラフルな作品。
昨年来、オルセー美術館展、チューリヒ美術館展、ルーブル美術館展を見ているため、正直なところ「おお、これは素晴らしい」とならなかった私を、感性が鈍いとけなしてくれたまえ。
常設展の方は、「日本画逍遥」(見たことのある作品が多いが、ゆったりした展覧会)、「淡島雅吉展」(モダンでありながら、質実剛健な所もあるガラス作品)、「夏季名品選」(小林清親、川瀬巴水などの版画が良かった)が開催されている。
札幌市資料館へ行ったが、前庭の「一石を投じる」を見ると、岩の上からツメクサが伸び、苔も生えていた。最初、この資料館前に設置することになった時は「何の関係もない所に移動してしまって…」と思っていたのだが、我々はこの先何万年にもわたる、壮大な作品のスタートに立ち会っているのかも知れない。
■ARTスペース201「ふくろう団地 302号室」。日本画の動物が良かったと思う。
■STV時計台通ビル、STV北2条ビル「札幌大谷大学芸術学部美術学科油彩分野学生作品展 鏡、あるいは窓」。全道展で見た作品も多かったが、水準の高い展覧会である。
渡辺さつき「蛹-2」:先日の全道展に出品されていた作品。ちょっと薄気味悪いが、力はある。
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山崎愛彦「4脚」:もう一つ散漫な感じもあるが、悪くない。
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山崎愛彦「もこふわ」:全体にもこもこしていながら、形そのものは角ばっているのがいい。
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大澤朋代「リピート」:執拗な感じ。
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山田航平「8月の標本」。同じ繰り返しでも、戦闘機の翼に、ところどころ蝶の羽が混じった分柔らかく見える。飛行機が一機飛び立とうとしているところは、三岸好太郎の「飛ぶ蝶」を思わせる。
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磯崎瑞恵「札幌市電終点-2」。札幌市民にとってはごく当たり前の風景だが、考えてみれば、間もなく見られなくなってしまうのか。
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■大同ギャラリー「有象無象百楽繪 vol.3」。
Yu-koma「最高の晩餐」:異形たちの晩さん会。非常に上手い作品で、好きなタイプ。
この他、さいとうギャラリー「第26回水野スミ子個展」、大丸セントラル・スカイホール「第16回グループ環展」もなかなか。