Quantcast
Channel: 散歩日記X
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4490

久々の東京出張(5)

$
0
0
最悪の場合、14時過ぎに開放されるかと思っていたのだが、12時に業務終了という事になってしまった。ということで早速上野に移動。今日はまず国立西洋美術館の「ラファエロ展」を見よう。



結論から言うと、私にラファエロの全てを把握し、言葉にするのは無理というものだろう。いずれにせよ「自画像」「大公の聖母」が見られたことと、ラファエロの作品を多数見られたことについては満足である。

「自画像」:古さを感じさせず、どことなく現代人の精神を思わせる自画像だ。
「父なる神、聖母マリア」:頭に直接翼の生えた、可愛くない天使がみもの。
「若い男の肖像」:人物の描き方、背景の雰囲気がレオナルド・ダ・ヴィンチ様式という感じがする。
「大公の聖母」:すごく好みのタイプの作品という訳でもないのだが、ちょっと非の打ちどころがない。

「無口な女(ラ・ムータ)」:上半身を描いたのだが、手や懐の辺りの立体感がすごい。
「ムーサの頭部」:デッサンを見ると、ラファエロも生きた人だったんだなと思ったりして。ボッティチェリのデッサンを見たときにもそう思ったものである。
「エゼキエルの幻視」:怪物も登場する、パノラマチックな作品。

ラファエロ以外の画家についても少し。
ラファエロ周辺の画家「赤い服を着た若い男の肖像」:周りの飾りが多い。この辺に画家の自信のなさを感じたりして。
フェデリコ・ズッカリ「牢獄から解放される聖ペテロ」:天使が降臨し、ペテロを救うドラマチックなシーン。ラファエロ作品に基づくものらしい。
セバスティアーノ・デル・ピオンボ「女性の肖像(ラ・フォルナリーナ)」:これは上手い。濃密な色彩である。

今回は国立西洋美術館の常設展はパスして、いつも気になる東京国立博物館の常設展を見る。



「大神社展」も開催されているのだが、どうも神社関係は興味を引くものが少ない。



入場すると東博のマスコットがお出迎え。



東洋館がリニューアルオープンされたタイミングだろうか。前庭の芝生に18〜19世紀韓国の「羊」石像が設置されていた。



まずは本館を駆け足で見ていく。撮影可能のためいくつかの写真を撮ったのだが、これは稿を改めてご紹介したい。特集陳列で平成25年に新指定された国宝、重要文化財の展示があった。ここは撮影不可のため、いくつか紹介しておきたい。

「木造不動明王及童子立像」:新国宝。不動明王はしっかり、二童子はいきいきした作品。
「醍醐寺文書聖教」:新国宝。見ても分からないけど。
「銅造釈迦多宝如来坐像」:新重文。小さな像だが、切金模様がしっかり残っている。
「北海道船泊遺跡出土品」:新重文。北海道で発掘された、縄文時代(紀元前2千年〜千年)のもの。貝玉、硬玉、貝輪、釣針、骨斧、骨刀など色々なものが展示されていた。

また、ミュージアムショップも本館1階に移転し、新装オープンである。



それから久しぶりの東洋館訪問だ。



こちらは地下1階から5階まで東洋美術の展示満載ということで、すばらしいというか、途中で「もう助けてくれ」というか、大変なのである。これを本当に堪能しきるためには、何日かかけてじっくりと回る必要があるだろうな。かなり興味を引かれる展示が多かったので、売店で「東洋美術図録」を購入する。

こちらも稿を改めて何回かに分けて展示物の紹介をしたい。特に中国、パキスタン、カンボジア、タイなどの仏像は非常に興味深いものがある。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4490

Trending Articles