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20180429ギャラリー巡り

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本日は近美→ミヤシタ→レタラの3か所。

昨日に比べるとかなり暖かい中を出発。



■北海道立近代美術館「ブリジストン美術館展」。まあ、私は何度もブリジストン美術館に行っているからね(←嫌味な奴)。
アルフレッド・シスレー「森へ行く女たち」:印象派というには落ち着いた、伝統的な上手さを感じる。
ラウル・デュフィ「ポワレの服を着たモデルたち、1923年の競馬場」:赤やピンク、青の服をまとった6人の女性。背景の男たちは皆、黒や茶色の地味な感じなのだ。どこか、新しい女性の自由さを感じる作品。
アンリ・ルソー「イヴリー河岸」:見ると、ほのぼのとした感じに笑みが浮かんでしまう。

藤島武二「天平の面影」:藤島と青木の各2点が重文コーナーとして展示されていた。やはり藤島は上手い!
青木繁「海の幸」:スケッチの線が残っているところまで、間近でクッキリ見える。運んでいる魚はサメなのだろうか?

 

■北海道立近代美術館「近美コレクション」。
藤田嗣治「(手紙、封筒)」:藤田の手紙に「CATCH 大試合」の記述がある。ヨーロッパのプロレスは「キャッチ」と呼ばれており、アームロックを決めている図だろう。以前、藤田の大作を見た時に「これはレスリング見ているな」と思ったのだが、それが証明されて嬉しい。
中西利雄「札幌の夏(北大構内)」:これ、文学部の近くにある碑じゃなかろうか。



中村善策「明科の里」:河原から近くにある山、そして遠くの山と全体の風景が立ち上がっている作品。
中村善策「カムイコタン夏日」:右手の海に、左手から山が張り出している、善策得意の構図だ。
瀬戸英樹「人形の家」:三角天井の不安定な構図が面白い。



瀬戸英樹「網干す浜」:うねるような細かい網が、緑色のせいもあって竜にも見えてくる作品。
菊川多賀「還生譜」:人の首と髪の毛だけが描かれ、その表情には苦しみばかりがある。

平成29年度の新収蔵品が25点ほど展示されているので、ぜひ。

■北海道立近代美術館「フランク・シャーマンコレクション」。
藤田嗣治「クリスマスカード(シャーマン宛)」:自転車に乗った藤田サンタクロースがMPに「あっち行け」と言われているカード。藤田とシャーマンの付き合いの深さが分かるように思える。
靉嘔「アダムとイブ」:これは面白い。文章では説明しがたいのだが…
関野準一郎「シャーマン宛て年賀状」:お店が描かれ、その暖簾には「成吉思汗鍋」の文字が。北海道出身の方かと思ったら、青森出身だそうだ。

比較的小さな作品が多かったが、この他にも猪熊弦一郎、棟方志功、イサム・ノグチ、瑛九、篠原有司男、小磯良平、畦地梅太郎、向井潤吉、一原有徳の作品があった(知っている名前を並べて見た)ので、興味深い展覧会になっている。「ブリジストン美術館展」はそれなりに混雑していたが、こっちは空きすぎではなかろうか。ついでにみんな見ようよ。

■ギャラリーミヤシタ「井上まさじ展」。抽象画に具象を見るのは私の悪い癖だが、深い緑で苔むす石を描いたような作品や、氷の海をのぞき込んだような作品があり、その色彩と自然な感じはたまらない。

■ギャラリーレタラ「朴炫貞展 し:間の物語」。ハングル文字で人の形の右側に縦棒を置くと「し」という発音になるらしい。吊るした紙が丸まった形や、落ちた桜の枝に「し」の形を見たり、イメージを膨らませた展覧会。オモチャのペンダント越しに光を投影すると、そのペンダントから壁に光が写るのだが、これが驚くほどいい感じだった。

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