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春の東京(6) 宗教画

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まあ、一旦ここまでにしておき、国立西洋美術館の「グエルチーノ展」へ。観想を一言で言うと、デカイ宗教画満喫、というところか。作品数は他の画家を含めて44点しかなかったのだが、大きな作品が多くて、1枚ずつかなりの見ごたえがある。



「聖カルロ・ボッロメーオの奇跡」:目の見えない子の目が見えるようになった奇跡を描いた作品。天上界と子どものいる現実、足元の炎(地獄のイメージ?)と構造的な作品だ。
「聖三位一体」:左右にキリストと神、中央に精霊である鳩が描かれている。キリストと神の足は天使(胴体の無い不気味だが高級な天使)を踏んでいるかのように見え、何となく仏像の邪鬼を思わせる。
「幼児キリストを崇める聖母と悔悛の聖ペテロ、聖カルロ・ボッロメーオ、天使と寄進者」:縦長で上に聖母が描かれているのは、人物こそ伸びていないもののエル・グレコを思わせる。

「キリストから鍵を受け取る聖ペテロ」:ペテロの足元はかなりマッチョ。ルネサンスの名残でもあるのか?
「聖母被昇天」:ドラマティックな作品。こういうのが聖堂に映えるね。
「聖母のもとに現れる復活したキリスト」:聖母子というよりは、マリアのすがりつく様が男女の生々しさにも見えるのだが、錯覚だろうか?

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