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初冬の後志(2)小川原脩

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倶知安に来たら、小川原脩記念美術館に行かなくてはなるまい。時間があるので歩いて美術館に向かう。雪は多いが、まあ歩きづらくはない。



美術館に到着すると、やけに人が多い。館内に入ると、イベントの準備がされているようだ(眼鏡が曇って良く見えない…)。



後で落ち着いてもらったチラシを見ると「「ファゴットだらけ」演奏会」ということで、ファゴットを用いてクラシックやポピュラーミュージックの演奏会をやっていた。私も席についてかしこまって聴くのは御免だが、芸術新潮を読みながら聞くともなく聴いてしまった。

さて、小展示室の「小川原脩展 ある画家の軌跡」はおおむね見たことのある作品だったが、今回の目玉は「杉山留美子展-光満ちるとき」だろう。演奏会待ちの人はやたらにいるが、展示室には私以外に1人しかいないので、のんびりとみて行こう。

「REPEAT」:9×9マスに青系と一部赤の筆跡を残した作品。遠くから見るとパターンを繰り返すだけの表現にも見えるが、近くで見ると作家の手の動きが見えてくるような作品だ。
「WORK 9704‐9705」:全体に赤だけの作品だが、赤の中に赤の揺らぎを見えるように思う。
「From All Thoughat Everywhere -A-」「同-B-」:赤の色彩を見た後に、青がより深みをもって見えるという作品。
「HERE-NOW あるいは無碍光 -B-」「同-C-」:光と色の取りうる可能性の多さを楽しむ作品。

もう少し作品数が多いと嬉しかったのだが、初めて見る1970年代の作品を含め、なかなか興味深い展覧会だった。



よし、時間だ行こうと思って展示室を出ようとすると、ちょうど後志巡り中のYさんに会うが、時間がなく、すれ違いざまの挨拶だけで会場を後にした。

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