本日はJRの一日散歩切符を購入して出かけることにする。朝、ちょっとダラダラしていたら、雨が降ってきた。
まずは小樽に移動。エアポートではなく、普通列車に乗ったので、混雑はさほどではない。小樽駅に着き、まっすぐ美術館へと向かう。
■市立小樽美術館「大月源二 新たなリアリズムを求めて」。
「走る男」:全体を通して、穏やかな風景がが多い大月の作品の中で、異彩を放つ作品。今回、この作品に関して、もともと大月自身の獄中体験から描かれたものと思われていたが、小林多喜二の事を描いたものではないかという論説があった。これがどこまで確定的な話なのかは分からないが、確かに転向せざるを得なかった大月が自分自身をあのように力強く描けたかというと、疑問が当然あるのだろう。この作品の妙な明るさは、多喜二にこうあってほしいという舞台を与えたものかも知れない気がしてきた。
「虹たつ港」:戦後すぐの1946年に描かれた作品。大月の心にも虹は出たか?
「福さん」:リンゴの木の前でタバコを一服する人物を描いた作品。この「福さん」が、またいい顔しているのだ。
「五月の陽がいっぱい」:ロシアの風景。大きく外に開いた建物の中で、陽を浴びながらうたた寝するおじさんを描いた作品。これも穏やかな風景が印象的。
「春雪の札幌駅構内」:1966年の作品だが、駅前にはかなりのビルが建っている。都会の風景である。
大月の投獄にまつわる話もあったが、今の時代だからこそ、これを見て、読んで、思想の良しあしを国家が問うことの重大さを認識してほしいものだと思う。思想犯は転向することにより釈放されるケースもあったのだが、それには身元引受人が必要で、その80%以上が親類関係であったとのこと。これも、改憲で一つの問題点となっている「家族条項」の事を考えざるを得まい。
しかし、全体として大月の作品は意外と明るいものが多い印象を受けた。「生活派」を結成し、身近な自然をベースにしたこともあり、本人の気持ちとしては「国(国体)敗れて山河あり」という気持ちだったのかもしれない。
ちらっと市民ギャラリーをのぞいて、小樽駅方面に戻る。
まずは小樽に移動。エアポートではなく、普通列車に乗ったので、混雑はさほどではない。小樽駅に着き、まっすぐ美術館へと向かう。
■市立小樽美術館「大月源二 新たなリアリズムを求めて」。
「走る男」:全体を通して、穏やかな風景がが多い大月の作品の中で、異彩を放つ作品。今回、この作品に関して、もともと大月自身の獄中体験から描かれたものと思われていたが、小林多喜二の事を描いたものではないかという論説があった。これがどこまで確定的な話なのかは分からないが、確かに転向せざるを得なかった大月が自分自身をあのように力強く描けたかというと、疑問が当然あるのだろう。この作品の妙な明るさは、多喜二にこうあってほしいという舞台を与えたものかも知れない気がしてきた。
「虹たつ港」:戦後すぐの1946年に描かれた作品。大月の心にも虹は出たか?
「福さん」:リンゴの木の前でタバコを一服する人物を描いた作品。この「福さん」が、またいい顔しているのだ。
「五月の陽がいっぱい」:ロシアの風景。大きく外に開いた建物の中で、陽を浴びながらうたた寝するおじさんを描いた作品。これも穏やかな風景が印象的。
「春雪の札幌駅構内」:1966年の作品だが、駅前にはかなりのビルが建っている。都会の風景である。
大月の投獄にまつわる話もあったが、今の時代だからこそ、これを見て、読んで、思想の良しあしを国家が問うことの重大さを認識してほしいものだと思う。思想犯は転向することにより釈放されるケースもあったのだが、それには身元引受人が必要で、その80%以上が親類関係であったとのこと。これも、改憲で一つの問題点となっている「家族条項」の事を考えざるを得まい。
しかし、全体として大月の作品は意外と明るいものが多い印象を受けた。「生活派」を結成し、身近な自然をベースにしたこともあり、本人の気持ちとしては「国(国体)敗れて山河あり」という気持ちだったのかもしれない。
ちらっと市民ギャラリーをのぞいて、小樽駅方面に戻る。