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Channel: 散歩日記X
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生ぬるい東京(9)

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2軒目はまさに東京の伝統店、おでんの「OTK」へ。時間が早いのと、一人客なので何とかカウンターに座れたが、その後の様子を見ると、予約をしなければ簡単に席には座れないように思われる。

ちょうど目の前にメニューがあるので、それを眺めて、まずは燗酒。おでんは豆腐とつみれを注文する。もちろん燗酒はおでん鍋の横で湯煎されて出てくるのである。



つみれは鰯だろうか、魚の味が非常に感じられるもの。ほんのり柚子の香りも効いていると思う。豆腐は出汁の甘さとほぼ一体化したような、実にいい味わい。大根よりも豆腐の方が、出汁の味が分かるかもしれない。

次はがんもと里芋。がんもは割としっかりした歯ごたえで、昆布の歯ざわりが面白い。里芋はネットリとした舌触りを残した傑作。今年は京都でも美味い小芋を食べたが、こちらは育っている分、味が濃厚か。



燗酒をもう一本もらい、次はちくわぶと銀杏。銀杏はまあそのままの味に近い。ちくわぶは多分生まれて初めて食べると思う。東京の人以外には評判の悪いおでんの種だが、これはこれで良いかも。小麦の味がするため、ある種のネッチリした歯触りのパスタのようなところがある。



2軒目とあって、かなり腹がいっぱいになって来た。最後にねぎまを注文。



葱のところを食べると、葱の中心部が飛び出そうになり、危うく「ねぎまの殿さま」を地で行くところであった。

幸いカウンター席に座ることが出来たので、大将の仕事ぶりと目配りを見ることができて、大変良い体験だった。高そうな一品料理もあったが、おでんは値段表を見ながら食べれば、それほど高い店ではない。また寒い時期に東京に来たら、寄ってみたくなるであろう。



この後、本屋さんに行く関係上(浜松町にある)、山手線からモノレールを乗り継いで羽田空港へ。



飛行機の中ではまた爆睡し、新千歳空港に着いた時には、やはり空気の冷たさが全く違うのであった。その後、エアポートで札幌に移動し、電車を乗り換えて琴似にたどり着くと、そこで見たのは雪景色であった。


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