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20180811ギャラリー巡り

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本日は芸森→ivory→書肆吉成→SONY→さいとう→スカイホール→4プラ→三越→らいらっく→グランビスタ→道新→道庁赤れんが庁舎→大丸の13か所。歩きが10キロを超えたあたりで、急に疲労が来たため、あちこち行きそびれた。

■札幌芸術の森美術館「ブリューゲル展 画家一族150年の系譜」。
ヨース・ファン・クレーフェ「サクランボの聖母」:レオナルド・ダ・ヴィンチの今は無き絵画の模作とのこと。窓から見える青い風景(空気遠近法)は確かにモナリザ的である。
ピーテル・ブリューゲル1世、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン「最後の審判」:ヒエロニムス・ボス風の怪魚やヘンな鳥が描き込まれた作品。ピーテル・ブリューゲル1世は「ボス2世」とも呼ばれていたらしい(ややこしい)。
ヤン・ブリューゲル1世「荒野の聖ヒエロニムス」:小さく細かい作品なので、モノキュラーで見るのだが、木々や山から驚くべき立体感が感じられ、まるで立体写真を見ているかのような気になる。

ピーテル・ブリューゲル1世、ヤーコブ・グリンメル「種をまく人のたとえがある風景」:まさに世界を描こうとした作品。
ヤン・ブリューゲル1世「川の風景」:この神秘的な水辺の感じは、ブリューゲルっぽい。
ヤン・ブリューゲル2世「市場からの帰路につく農民たち」:小さいながら生き生きとした生命感と自然が感じられる作品。

ピーテル・ブリューゲル2世「鳥罠」:父のコピー作品作りに徹し、父の業績を世に知らしめた人。これもコピー的作品だが、それゆえにこうやってみることができるのも事実である。

この展覧会、第5章以降は写真撮影可能であるため、かなりの作品の写真を撮影させてもらった。今日の私は会場到着が2番、展示室入りが1番で一回り目は割と早く進んだので、写真撮影も誰もいない会場で落ち着いてできた。東京だと1番に入っても、かならず抜いていく人がいるのだが(作品の見方が自由)、札幌の人は真面目なのか、最初から順番に1点づつ見ているようだ。結局、私を追い越していく人は誰もいなかった。

展覧会における写真撮影は特に東京ではいろいろな形で認められるようになってきた(特定曜日のみ撮影OKとか、特定作品のみ、とか)。記念になるので撮影できること自体は嬉しいのだが、そちらを中心にしては、何のために現物を見ているのか分からなくなる。私も取り急ぎ撮影を終えた後は(もちろん、全作品撮影しているわけではない)、入口に戻り、気に入った作品を中心にもう一度ゆっくり見返すことにした。

せっかくなので1点だけ写真掲載させてもらおう。ヤン・ファン・ケッセル1世「蝶、カブトムシ、コウモリの習作」。大理石に油彩で描かれた、(主に)珍しい昆虫を図鑑的に描いたもの。1659年の作品を、今こうしてみることができるありがたさを思う。



展示101点中、5点を除いて個人蔵の作品なので、コピー的に大量にあるものを除くと、おそらく二度と見ることができないかもしれない。ぜひ、札幌で見る機会を逃さないでほしいものだ。

私は正直に言うと「『バベルの塔』も観てるけど、ブリューゲルって誰が誰だか分からないんじゃい!」と思っていた情けない人なのだが、この展覧会では作者がピーテル1世からの誰の系譜に属しているのかを作品ごとに示してあるので、やっと理解することができた。古典画を堪能することができ、ありがたい限りの展覧会であった。



 

五十嵐威暢「無意識の庭」:美術館中庭でのインスタレーション。

 

芸術の森からバスで真駒内に戻ろうとしたら、雨が降って来た。しかもバスが珍しく10分以上遅れる。お盆の墓参りの影響でもあるのだろうか。



■スカイホール「☆オバケ!ホント?10周年記念展」。すべてのものに白い布をかけて、黒い円を二つ書いたらオバケになるというコンセプト。今回は学校をテーマにした作品が展示されていた。美術の時間にはこんな作品がある。



やはり誰しもがわかる美術作品(立体)となると、この人なのだろうか。

■グランビスタギャラリー「夏の終わり」。えー、もう終わってしまうのか、夏。北海道ではお盆を過ぎたら夏ではないというのが定説だったような気がするが、最近は残暑激しい時もあるので、どうなるかは分からない。今回はjobin.の魚のモビールが気にいった。

■北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)「世界史の中の北海道」。北海道150年、明治150年を記念して、北海道立文書館、外務省外交史料館の資料が出品された展覧会。

「北狄事略」:ロシア使節・レザノフ一行の様子を描いたもの。ちゃんと記録を残そう!(現政府へのイヤミ)。



「Geological Map of a Portion of the Island of Yesso」:渡島半島の地質図。



「樺太千島交換条約(批准書)」:まさに歴史的文書。

 

「日露講和条約(調印書)」:これも歴史的文書。やはり歴史の経緯はある程度知っておく必要がある。



「鹿肉缶詰」:美々にあった製造所で作られていたもの。缶に描かれたマークがバルビゾン派ティックではあるまいか。



これは現代の作品だろう。鎮西直秀「JUNE」が飾られていた。


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