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2018年最後の東京(8)

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5時起床。しばらくネットを見てから、どん兵衛和山椒香る旨辛ラー油太そばで朝食。ラー油はスープと分けて、自分の好みの量を入れられるようにした方が良いのではあるまいか。辛すぎるというわけではないのだが、蕎麦汁の味が後退して感じられる。ちっちゃい海苔が2枚入っていたが、これは大正解。

 

美術館の開館にあわせ、9時過ぎのゆっくりスタート。六本木に移動するが、変な出口から出てしまった。しかし、美術館への道案内がちゃんとできているので、迷わずに行ける。こういうの、方向音痴にはとてもありがたい。



■国立新美術館「ピエール・ボナール展」。気持ちがホンワカするはずだが、どこかひっかりのある作風。かなり空いていて、楽に見ることができる。
「アンドレ・ボナール嬢の肖像、画家の妹」:スカートの赤と自然の緑、落ち着いた人物と駆け出そうとする犬の対比が興味深い。
「白い猫」:普通ではない程、足が長い猫。かなり小さな作品だ。
「砂遊びをする子ども」:上に小さな木、下に子どもを配し、縦長のこの感じはジャポニスムだね。

「乳母たちの散歩、辻馬車の列」:屏風仕立てだが、余白の大きさも日本の美術が分かってる感じがする。
「黒いストッキングの少女」:可憐な中のエロさ。
「ランプの下」:こちらは林竹次郎を思い出させる室内風景だ。

「男と女」:情事後の男女だが、画面を分断する衝立がスゴイ。
「浴盤にしゃがむ裸婦」:ドガ感が強い。
「バラ色の裸婦、陰になった頭部」:タイトル通り、光と影を描きたかったのか。

「冬の日」:カラフルな色彩だけではなく、これはグレーが主となっている作品。「不意に部屋に入ったとき、一度に見えるものを描きたかった」と言ったそうなので、無理やり色を使いたいわけではなかった模様。
「食卓の母と二人の子ども」:本来家庭的なシーンのはずなのだが、まったく楽しげには見えない。この辺がこの人の作品の不思議さだ。
「桟敷席」:画商の家族を描いた作品だが、いったい何がどうしてこんなに暗い雰囲気なのか。

「猫と女性あるいは餌をねだる猫」:皿などの円形モチーフに、斜めの姿勢の猫を持ち込んだ作品。これは形への意識が強そう。
「果物、濃い調和」:これは果物の赤だけではなく、全体を赤系統でまとめた作品。
「ボート遊び」:水辺の風景とボートの本来楽しそうな作品のはずが、これも載っている人の顔が暗いのだ。

「日没、川のほとり」:これはスーッと好きになれそうな自然あふれる作品。
「歓び」:桃源郷に遊ぶ人たちか? それにしては暗めの色彩。また縁取りに描かれている猿や鳥はいったい何を表現しているのか。
「夏」:人を除くと、中村善策の風景画を思わせる。

展示の最終場所に、AIT(Art Immersion Technology)という映像コーナーがあった。6作品が最初は枠の中に投影される。



そして、それぞれが順番に周囲を包み込むように拡大し、現実の風景になったり、また絵の世界になったりするという映像を見ることができる。


→絵の中にあった浴盤が部屋の真中にある。

床には映像がでるものの、天井はそのままで没入しづらいなど、必ずしも成功してるという訳でもないが、面白い試みではあると思う。



ここで乃木坂から渋谷に移動。

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