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赤平にて

本日は二日酔いを抱えて目ざめ、かろうじてカレーの朝食で目を覚ます。そして、普段の出勤よりも早く家を出て札幌駅へ。

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知り合いの皆さんと連れ立って、総勢5名でちょっとした見学ツアーにいくことになった。札幌から赤平に移動し、存在は知っていたものの、初訪問となる「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」へ。駅から少し離れているので、こういう時は車に乗せていただけるのがありがたい。

まず目に入るのは住友赤平炭鉱立坑である。天気も良いし、気持ちがいい。

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そして10時からのガイド付き見学に参加することになった(有料で800円。午後13:30にもう一回ある)。

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ガイダンス施設の中にも炭鉱関係の展示があるため、それを見て待ち、やがてツアーの概要・注意事項説明が始まった。ツアーはそれほど危険に感じたことはなかったが、ヘルメット着用である。足元に少し段差があったりするが、かなり年配の人も参加していたので、ほとんどの人は大丈夫ではないだろうか(松葉づえ使用とかは辛いと思う)。

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さて、立坑ヤード内に入ると、ああこの風景、絵画作品で見たことがあるな。作品名などが思い出せないので調べられないが、多分間違いないと思う。

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石炭や人を載せて運ぶ車両や、複雑に入り組んだレールがあり、見るもの一つ一つが興味深い。元々、この炭鉱の石炭層を最初に発見したのは、松浦武四郎なのだそうだ。そして、最初は鉄道が無かったため採掘はされず、やがて施設ができて石炭が掘られるようになったとのこと。

ここから地下数百メートルまで降りられるいわばエレベータがあるのだが、何と分速720mと当時日本最高速で、この記録を抜いたのが横浜ランドマークタワーだというから恐ろしい。往時には職員を含めて4780人の人が働いていたそうだ。

2階に上がると、そのエレベータの巻き上げ機がある。

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ヤードをひとしきり見たところで外に出て、移動。途中に坑口浴場の建物があった。先ほどのヤードと道路をはさんで地下でつながっていたそうで、坑道から上がってきた人たちがまずは風呂に入った場所である。

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炭鉱で働く人の給料だが、第一線(石炭採掘)で働いている人は大学初任給の2倍くらいだとか。但し、電気代はタダ、風呂や会社専用の映画館まであったそうで、福利厚生がとても手厚かったそう。何しろ昔は、映画の封切りは炭鉱から、白物家電・自動車も炭鉱から普及したと言われたくらいだったとか。

途中に宮本光庸「山本信夫氏像」を発見。今調べてみたけど、宮本光庸は結構有名な彫刻家なのね。

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そしてやはり炭鉱には付き物であっただろう神社の名残りとして、狛犬、弘法大師像(?)もあった。

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ガイダンス施設でトイレ休憩を取って、次へ。

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今度は自走枠整備工場で掘削機器などを見る。

次の写真は横坑の床と天井を同時に削る機械。さらに左手奥にあるカバーを油圧で押し出して、落盤を防ぐという超画期的な機器なのである。観光客の中には炭鉱といえばつるはしで石炭を掘るイメージを持っている人もいるらしいが(まさか私はそんなことは思わないが)、予想以上に高度な機械が使われていたことが分かる。

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そしてやけに目に付く、格好いいマシン。ウルトラ警備隊のマグマライザーに引けを取らないかも。

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建物はあちこち少しほころびが見え、廃墟アートっぽくなっているのも趣がある。

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かつて炭鉱マンとして働いていた方がガイドツアーであったので、実体験からの迫力ある話が聞け、見るものすべてが興味深く、あっという間に1時間半が経過してツアー終了。これはぜひ一度見るべきものであると思う。

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