最近、やたらと出張に行っているが、あれは純然たる仕事で何も楽しみが無いのである。色々都合があって、休日をくっつけて美術館に行ったりすることもできない。せめてもの慰めに、夜は飲み屋に行っているが、あれも翌日の事を考えると、控え気味なのである。
そんな中、三連休の初日は軽く札幌近郊に出かけることにした。一日散歩きっぷを買うほどの移動にはならないのだが、JR琴似駅から出発。天候は今一つである。
そして乗り換えなしで、野幌に到着。相変わらず天気はパッとしない。
野幌駅南口からバスに乗り、セラミックアートセンターへ。セラミックアートセンターの裏庭で熊が目撃され、立入禁止になっているという驚くべき掲示が出ていた。
そんな今日、今まで見たことが無い程の車が止まっていて驚いた。江別やきもの市があるから、何かここでもイベントがあるのだろうか?
ここではクラフトマーケットをやっているらしい。しかしながら、中に入ってみるとほとんどが出展者ばかりで(他に陶芸教室の人がいたらしい)、見学の人が大勢いる訳ではない。どういうことなのか。
それでは私の主目的に行こう。
■江別セラミックアートセンター「小森忍・河井寛次郎・濱田庄司-陶磁器研究とそれぞれの開花-」。正直な所、小森は他の二人からすると見劣りがするのではないかと思っていたが、資料の「蔵前工業會誌」に「陶磁器界の三天才」という記事で、この三人の名前が記された記事があった。実際、展示を見ても、それぞれの作風でなかなかやるではないか、という感じだ。
河井寛次郎「碎紅芒目草花文花瓶」:青+紅の色彩の幻想性がさすがである。
濱田庄司「掛合釉指描大鉢」:黒の釉薬をかき取るかのように、「へ」の字23連発。これが濱田庄司(ハマショー)である。
小森忍「吹墨鉢一対(染付・釉裏紅)」:紺と紅の鉢のペア。釉薬を吹き付けたかのような文様が斬新。
河井寛次郎「紫紅壺」:赤紫のグラデーション。河合の得意とする技法と色彩だ。
河井寛次郎「青釉指描鉢」:青というよりも水色のような釉薬。指で描いた文様はミロ風と言ってもいいか。
河井寛次郎「流し描壺」:泳ぐような文様は、岡本太郎風に見えた。
濱田庄司「掛合釉指描花瓶」:花瓶の横腹に大きく「く」の字を3つ。
河井寛次郎「黄釉塗分扁壺」:口は三角形、胴はそのまま丸みを帯び、これはキュビスムを立体化したものではないかと思ったりして。
濱田庄司「白黒釉掛合各鉢」:白と黒の釉薬は純粋なモノトーンというよりは黄色味を帯びているが、モダンデザインである。
濱田庄司「柿釉赤絵角鉢」:角皿の底にぬめるような釉薬の光。
濱田庄司「柿釉青十字掛角皿」:角皿に十字の文様。色はかなり違えども、モンドリアンではあるまいか。
濱田庄司「青釉黒白流描大鉢」:直径55センチを超える大作。釉薬を上からたらりと流し、白黒の格子文様にしているのは実に見事。
濱田庄司「柿釉大鉢」:これもダイナミックな大作だ。皿の表面に丸窓を抜くのに、沖縄の紅型染めの技法(蝋を使う)を参考にしたらしい。
小森の作品は見たことがあるため、つい河合と濱田の紹介に力が入ってしまったが、なかなか面白かった。これだけの作品を(作品番号159まである)、こんなに静かに(他の観覧客は最大で5~6名程度)見ることができるのは、ここならではだろう。
少々待った後に、バスで野幌駅に戻る。
そんな中、三連休の初日は軽く札幌近郊に出かけることにした。一日散歩きっぷを買うほどの移動にはならないのだが、JR琴似駅から出発。天候は今一つである。
そして乗り換えなしで、野幌に到着。相変わらず天気はパッとしない。
野幌駅南口からバスに乗り、セラミックアートセンターへ。セラミックアートセンターの裏庭で熊が目撃され、立入禁止になっているという驚くべき掲示が出ていた。
そんな今日、今まで見たことが無い程の車が止まっていて驚いた。江別やきもの市があるから、何かここでもイベントがあるのだろうか?
ここではクラフトマーケットをやっているらしい。しかしながら、中に入ってみるとほとんどが出展者ばかりで(他に陶芸教室の人がいたらしい)、見学の人が大勢いる訳ではない。どういうことなのか。
それでは私の主目的に行こう。
■江別セラミックアートセンター「小森忍・河井寛次郎・濱田庄司-陶磁器研究とそれぞれの開花-」。正直な所、小森は他の二人からすると見劣りがするのではないかと思っていたが、資料の「蔵前工業會誌」に「陶磁器界の三天才」という記事で、この三人の名前が記された記事があった。実際、展示を見ても、それぞれの作風でなかなかやるではないか、という感じだ。
河井寛次郎「碎紅芒目草花文花瓶」:青+紅の色彩の幻想性がさすがである。
濱田庄司「掛合釉指描大鉢」:黒の釉薬をかき取るかのように、「へ」の字23連発。これが濱田庄司(ハマショー)である。
小森忍「吹墨鉢一対(染付・釉裏紅)」:紺と紅の鉢のペア。釉薬を吹き付けたかのような文様が斬新。
河井寛次郎「紫紅壺」:赤紫のグラデーション。河合の得意とする技法と色彩だ。
河井寛次郎「青釉指描鉢」:青というよりも水色のような釉薬。指で描いた文様はミロ風と言ってもいいか。
河井寛次郎「流し描壺」:泳ぐような文様は、岡本太郎風に見えた。
濱田庄司「掛合釉指描花瓶」:花瓶の横腹に大きく「く」の字を3つ。
河井寛次郎「黄釉塗分扁壺」:口は三角形、胴はそのまま丸みを帯び、これはキュビスムを立体化したものではないかと思ったりして。
濱田庄司「白黒釉掛合各鉢」:白と黒の釉薬は純粋なモノトーンというよりは黄色味を帯びているが、モダンデザインである。
濱田庄司「柿釉赤絵角鉢」:角皿の底にぬめるような釉薬の光。
濱田庄司「柿釉青十字掛角皿」:角皿に十字の文様。色はかなり違えども、モンドリアンではあるまいか。
濱田庄司「青釉黒白流描大鉢」:直径55センチを超える大作。釉薬を上からたらりと流し、白黒の格子文様にしているのは実に見事。
濱田庄司「柿釉大鉢」:これもダイナミックな大作だ。皿の表面に丸窓を抜くのに、沖縄の紅型染めの技法(蝋を使う)を参考にしたらしい。
小森の作品は見たことがあるため、つい河合と濱田の紹介に力が入ってしまったが、なかなか面白かった。これだけの作品を(作品番号159まである)、こんなに静かに(他の観覧客は最大で5~6名程度)見ることができるのは、ここならではだろう。
少々待った後に、バスで野幌駅に戻る。