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新年一発目の東京(2)

■国立西洋美術館「ハプスブルグ展」。かなりの混雑だったので、一部の展示はスキップしたが…

ジョルジョーネ「青年の肖像」:これは近代の人物画だな(実際は1500年代初頭)。
ディエゴ・ベラスケス「スペイン国王フェリペ4世の肖像」:あのフェリペ顔である。
ディエゴ・ベラスケス「青いドレスの王女マルガリータ・テレサ」:あのベラスケスレース(遠くから見るとレースだが、近くで見ると白いグチャグチャ)を堪能できる。

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ファン・バウティスタ・マルティネス・デル・マーソ「緑のドレスの王女マルガリータ・テレサ」:ベラスケスの作品を模してかなり上手いのだが、あのレースの表現は無理か。
ヤン・トマス「神聖ローマ皇帝レオポルト1世と皇妃マルガリータ・テレサの宮中晩餐会」:U字テーブルに大勢の人が生き生きと描かれている。
カルロ・ドルチ「オーストリア大公女クラウディア・フェリツィタス」:これは現代風の人物画。現代の作家が古典風に描いたようにも見える。

バルトロメオ・マンフレーディ「キリスト捕縛」:事件に迫る臨場感があり、フォーカス・フライデー的(古い?)な感じすらある。
ヤン・ブリューゲル(父)、ハンス・ロッテンハマー「エジプト逃避途上の休息」:木の枝葉の部分、陰影による立体感表現が素晴らしい。
ヤン・ブリューゲル(父)「堕罪の場面のある楽園の風景」:リンゴがこれ見よがしに楽園にあるんだけど、やっぱりキリスト教の神様、おかしくない?

マルティン・ファン・メイテンス(子)「皇妃マリア・テレジア」:ド迫力の女帝に文句言えず。これに比べると隣にあったヨーゼフ2世の肖像など、線が細すぎて頼りにならぬわ。
マリー・ルイーズ・エリザベト・ヴィジェ=ルブラン「フランス王妃マリー・アントワネット」:ある意味、パーフェクトな肖像画。レースも細かく隅々まで行き届いている。
ヨハン・ゾファニー「7歳のオーストリア大公フランツ」:ちょっとスーパーリアルが入っている。

カルロ・ドルチ「聖母子」:これは上手い。理想のマリア様だ。
ベルトルト・リッパイ「バート・イシュルのオーストリア=ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世とセルビア王アレクサンダル」:1891年の作だが、この時代になると馬車に乗る皇帝を人々が道の上から見下ろしているんだよなあ。

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この後、常設展を高速で見て回る。途中に「内藤コレクション展 ゴシック写本の小宇宙」というのがあり、目が痛くなるが結構面白かった。

「ファクシミリ版ランベス黙示録」。

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駅に戻るときに上野の森美術館「ゴッホ展」の前を通ったが、券を購入してから待ち時間50分の案内板があった。日本人、どれだけゴッホ好きか知らないが、これはさすがにキツい。

上野から竹橋に移動する。

■東京国立近代美術館「窓をめぐるアートと建築の旅 窓展」。窓展というのは興味深いね。ある種「四角形展」ともいえるのではないだろうか。

ウジェーヌ・アジェ「紳士服店」:「窓」が生まれる条件って、いろいろあるよね。ここに出てくるのはショウ・ウインドウなのだが、これには当然、商業(広告)という概念が必要である。さらには素材としてのガラスが容易に手に入る必要もあるし、北国の人間としては暖房がちゃんとしていないと、窓を大きく作ろうという気はしないと思う。

茂田井武「到着早々働くこととなりぬ/コック場は半分地下にありて往来の人馬、ただ足のみ見ゆ」:半地下のコック場で働く作者。牢獄のようでもあるが、なぜか色彩は明るい。
パウル・クレー「破壊された村」:建物が傾いているが、破壊された感は薄く、色合いが楽しい。
パウル・クレー「花ひらく木をめぐる抽象」:カラーのモザイクタイルのような作品だが、手で描いたアナログな感じがいい。味がある。

撮影可能な作品もあった。ピエール・ボナール「静物、開いた窓、トルーヴィル」。

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アンリ・マティス「待つ」。

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展示の途中でちょっとした受付のようなところがあり、そこに入るときには以下の振る舞いをしなければならないというのが、西京人(小沢剛、陳劭雄、ギムホンソック)「第3章:ようこそ西京に-西京入国管理局」という作品であった。私は一応、大きく手を広げてニッコリ笑ってみた。

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入国時の説明ビデオも見る。

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ローマン・シグネール「よろい戸」:扉の横にある扇風機がまわると戸がとじ、向こう側にある扇風機がまわると戸が開くというバカバカしい作品。

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常設展で河原温「物置小屋の中の出来事」。

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草間彌生「天上よりの啓示」。

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丸山直文「Gorden 1」。

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赤瀬川原平「架空の事実」。

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■同工芸館「所蔵作品展 パッション20 今みておきたい工芸の想い」。工芸館は金沢に移転するため、あちこちに「さらば」という記述がある。

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小名木陽一「赤い手ぶくろ」:大きな作品が目を引いた。

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