さて、突然やってきた苫小牧のレストラン「R」。地下に入ると、ワインカーヴを模した店内には、ヨーロッパアンティークが飾ってあり、何とも重厚な店構えである。若干の緊張を覚えながらも、上品なマダムに案内されて着席。メニューを見るが、これまでの疲労感からコースに身をゆだねることにした。飲み物はグラスワインの白を頂こう。
まずは人参のムース、トマトのジュレから。これは人参というよりカボチャに近い位の甘味がある。しかし、そこにトマトの酸味があるためにしつこくなく食べられるのだ。腹が減っていたので、あっという間に食べる。
前菜はヒメマスのコンフィ。身がしっとりしており、骨も入ったままなのだが全く口にあたることはない。頭の部分まで燻製のような凝縮感のある味わいだ。そして特筆すべきなのが、オリーブのソース(写真右下の辺り)。しつこさや癖が全くなく、オリーブのフルーツ的な部分を良く生かしていると思う。野菜がそれぞれ新鮮な食感なのもまたいい。
次が今月のスペシャリテ。桃とオマールのアンサンブルである。山梨県の桃にオマールエビを合わせた料理なのだが、最初はどう食べるべきか悩んでしまった。しかし、桃を大きくカットしそれに小さめにオマールを合わせると、桃のジュースが口にあふれ、そこにかすかな塩気と歯ごたえのあるオマールがバランス良くあうことが判明。これは心に残る料理である。
もう一丁、魚料理。今度は真鯛のポワレサフランソースである。これは皮目と鯛の白身の美味しさは文句のつけどころのない所だろう。これまでの料理の中で一番塩気が効いており、料理個別も複雑な味ながら、かつ全体的にメリハリをつけていることが分かるのだ。
そして最後は牛フィレステーキ。工夫のないフレンチのラストはステーキだよね、などと思ってはいけない。目の前に来た時から香りが全く違うのだ。マダム曰く、開店当時から継ぎ足しているドミグラスソースが店の命とのこと。食べてみると、ほろ苦さ、香ばしさが感じられ、上質な鰻のタレにも似た素晴らしいソースだ。来店する子供で、スプーンをもらってご飯にかけて食べる子もいるそう。この店に出入りする子供は許しがたいものがあるが、その気持ちは間違いなく良く分かる。付け合わせの野菜は大根、里芋、しいたけなど和風のものもあり、優しい味で煮てあるようだった。
もちろん本当の最後はデザート。見るからに楽しい盛りつけだ。このワインアイスクリーム、チョコケーキ等を食べ、コーヒーを飲むと急激に満腹感が押し寄せてきた。
思いもかけぬ成り行きでこの店を訪問することになったが、本当に大正解。絶対にまた来よう(次は取りあえずランチだな)と心に誓い、苫小牧駅へと向かう私であった。いや、苫小牧市恐るべしである。
まずは人参のムース、トマトのジュレから。これは人参というよりカボチャに近い位の甘味がある。しかし、そこにトマトの酸味があるためにしつこくなく食べられるのだ。腹が減っていたので、あっという間に食べる。
前菜はヒメマスのコンフィ。身がしっとりしており、骨も入ったままなのだが全く口にあたることはない。頭の部分まで燻製のような凝縮感のある味わいだ。そして特筆すべきなのが、オリーブのソース(写真右下の辺り)。しつこさや癖が全くなく、オリーブのフルーツ的な部分を良く生かしていると思う。野菜がそれぞれ新鮮な食感なのもまたいい。
次が今月のスペシャリテ。桃とオマールのアンサンブルである。山梨県の桃にオマールエビを合わせた料理なのだが、最初はどう食べるべきか悩んでしまった。しかし、桃を大きくカットしそれに小さめにオマールを合わせると、桃のジュースが口にあふれ、そこにかすかな塩気と歯ごたえのあるオマールがバランス良くあうことが判明。これは心に残る料理である。
もう一丁、魚料理。今度は真鯛のポワレサフランソースである。これは皮目と鯛の白身の美味しさは文句のつけどころのない所だろう。これまでの料理の中で一番塩気が効いており、料理個別も複雑な味ながら、かつ全体的にメリハリをつけていることが分かるのだ。
そして最後は牛フィレステーキ。工夫のないフレンチのラストはステーキだよね、などと思ってはいけない。目の前に来た時から香りが全く違うのだ。マダム曰く、開店当時から継ぎ足しているドミグラスソースが店の命とのこと。食べてみると、ほろ苦さ、香ばしさが感じられ、上質な鰻のタレにも似た素晴らしいソースだ。来店する子供で、スプーンをもらってご飯にかけて食べる子もいるそう。この店に出入りする子供は許しがたいものがあるが、その気持ちは間違いなく良く分かる。付け合わせの野菜は大根、里芋、しいたけなど和風のものもあり、優しい味で煮てあるようだった。
もちろん本当の最後はデザート。見るからに楽しい盛りつけだ。このワインアイスクリーム、チョコケーキ等を食べ、コーヒーを飲むと急激に満腹感が押し寄せてきた。
思いもかけぬ成り行きでこの店を訪問することになったが、本当に大正解。絶対にまた来よう(次は取りあえずランチだな)と心に誓い、苫小牧駅へと向かう私であった。いや、苫小牧市恐るべしである。