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旭川へ(2)

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旭川駅に到着し、まずは駅周辺を見て回る。駅裏には神居古潭石が置いてある。「1億数千年前の大陸移動中に起こった海底火山の噴出物が岩石に変化し、石狩川で水研された石」なのだとか。まあ、パワーストーンなんて書いてあるのは、正直なところどうかと思うけどね(単なる物質に、何の根拠もなく科学で説明できないパワーがあると思う人の気がしれない。もちろんパワースポットも同じ)。



それから駅構内の彫刻美術館ステーションギャラリーへ。わりと良い所なのだが、観覧者はゼロだった。

本田明二「夷酋ノチクサ」と、一色邦彦「ひびき」。何となく不思議すぎる形。

 

旭川駅と言えば、(多分)今の話題は某ショッピングセンターなのである。買物公園の人通りはいつもと同じように見えたが、ショッピングセンター内は随分人がいるのである。



しかし私は久々に駅前ビルを探索。こういう所の方が心がなごむ。



それから旭川美術館へ移動。現在開催しているのは「古代エジプト美術の世界展 魔術と神秘」だ。スイスのガンドゥール美術財団の所蔵品が展示されているとのこと。早速、見て行こう。



「神格化されたイムホテプの像」:かなり精密なブロンズ像である。
「ネフェルホテプの墳墓から出土したレリーフ」:描かれている服のひだが相当細かい。石灰石なのに良く残ったものだ。
「アレクサンダー大王の名前の彫られたレリーフ」:アレクサンダーとなると、近しい感じがしてくる。

「ファラオ・ラメセス3世の建てた祭儀神像を記念する石碑」:神と王が対面するドラマティックなシーン。
「クロコダイルに乗るホルスのシプス」:ヘビや蠍を手にした像。これに液体をかけてから飲むと、身が守られるのだそうだ。
「トキのミイラに付けられたトキの頭部像」:神聖な区域1つに、年間1万羽のトキのミイラが埋められたのだとか。大虐殺というか、巨大産業というか。

「ネコのミイラのための棺」:ネコも儀式に使うために幼いうちに計画的に殺害されたのだとか。現代とは少々感覚が違う。
「エジプトの主神アムンとアムンのバー」:アムンとは最強神のこと(一般的にはアモンかも)。バーはあらゆる自然を支配する力で、像が「フリーザ最終形態」のような凄い形状になっている。
「ベスのアミュレット」:お守りなのだが、ある種の根付のようでもある。

「クロコダイルの体にハヤブサの頭部を持つ混成獣のアミュレット」:どこの国の人も合体動物って作るよね。
「ホルエムアケトの人型の棺」:胴体部分は木目を生かした作り。髪には細かい四角の文様が刻まれている。
「マミーボード(ミイラに被せられた木製の蓋)」:文様がマンダラのように多層的世界観を持っているように見える。なかなかの傑作。

「授乳する女王あるいは女神の彫像」:これは大変良くできた造形である。
「ファラオの巨大な頭部像」:スフィンクスの頭部だったらしいのだが、仏像的微笑みが感じられる。

今回展示で最も古いものは、エジプト王朝誕生前~エジプト元始王朝(4000~2955 BC)のものだとか。やはりロマンがある。

常設展示コーナーでは「シカクイ、マルイ-形のわけあり物語」が開催されていた。こちらは撮影可能だったで、鹿目尚志「はこの奥はこの奥」の写真を載せておこう。ビックリ箱が展開したような、複雑な金庫のような面白い形だ。



ついでに、美術館のある常盤公園内の彫刻をいくつか。

空充秋「地」。



大成浩「風の塔No.8」。実はこのすぐ横に、ミニスカで寝そべって本を読んでいる女性がいて、変な感じにならないように彫刻だけを撮影するのが大変だった。私は変質者ではありません。



山口牧生「傾くかたち'84」。



岩村通俊の歌碑と像。

 

旭川消防組記念碑。



7条緑道に出て、加藤顕清「母子像」。比較的最近設置されたらしい。



加藤顕清「人間」。



この辺で、いい時間になってきた。

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