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Channel: 散歩日記X
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夏の旭川(3)

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川を渡ってやってきたのは、旭川市博物館である。まずは大雪クリスタルホール全体から見て行こう。何か、クリスタル的なオブジェがある。



横には茶室が設置されている。



ロビー内に入ると、何点か彫刻が展示されていた。森川良輔「空域 No.2」から。



井上武吉「my sky hole 91-6-B」。



佐藤忠良「帽子立像」。



山内壮夫「鶴の舞」。



そしてメインはこちら、「錦絵に見る幕末・明治小樽浮世絵コレクション展」。

 

まずは常設展の方から観覧していく。前回来たとき(13年前)と比べ、展示がきれいになっている気がするのだが、どうだろうか。



アイヌ人がオホーツク文化人を排除・同化しながら全道に進出し、さらにサハリン、千島、カムチャッカ半島に活動を拡大。モンゴル帝国とも戦ったという話が書いてあるが、ちょっと驚きだな。一般に和人がアイヌ人の住む場所を侵略したことだけが言われるが、こうなると最初の人類とみなされるアフリカ出身の人たち以外は、お互いさまという話なんだよね。

 

アイヌ文化の品々各種が展示されている。

 

20世紀のいろいろ展示もある。「若妻」と聞くだけで…、そういう映画じゃないみたいだが。「北の誉」はもちろん今も健在。

 

さて、「小樽浮世絵コレクション展」だが、特別展ではなく、企画展の扱いだったので、博物館の入場料300円で見ることができた。

作者不詳「大和風俗金閣寺花見」:なんと一般人が金閣寺内に入っている図。昔は入れたのか?
三代豊国「十二月ノ内卯月初時鳥」:三美人がカツオをバッサリとおろし、樽酒の用意をしている図。
三代豊国「十二月ノ内水無月土用干」:こちらでは角切りのスイカが珍しい。

三代豊国「十二月ノ内師走餅つき」:餅の横には大根おろしの準備がされている。砂糖は高いし、おろし餅が一番一般的だったのか。
昇斉一景「開化因循興廃鏡」:文明開化の頃、昔のものと新しい流行ものが対決する図。ビール・西洋料理連合軍vs日本酒・会席料理軍は互角の勝負。人力車とかごは人力車が圧勝、煉瓦と瓦も煉瓦が圧勝というたぐいである。



この後、博物館の近くにあった道の駅を見てから、旭川駅に戻る。

旭川駅ではステーションギャラリーで「藤本壮介展 未来の未来 in ASAHIKAWA」が開催されている。小さな模型で作った、建築の概念を広げる建築物の展示。実際に作られようとしているものもあり、日本より海外で型破りの建物が作られるように見えた。



さて、駅の繁華街側に移動。今まで気が付かなかったが、旧旭川駅の中心キロ程というのが地面に埋まっていた。昔はここに駅の地下もあったんだな。



さて、もう一つ見ておきたいのが、旭川西武である。昨今のデパート業界の状況から、今年9月末での撤退が決定しているのだが、私は昔、富良野市に住んでいたので、旭川にやってきてはデパート内の書店の本の多さに大喜びしたものである。この建物内の市民ギャラリーも閉鎖が決定しているそうだ。

 

今でも食堂街は割と充実しており、機会があれば行きたいところだったが、そんなに食べることができない。

 

丸井今井が無くなり、そして西武もなくなる日が来るとは。


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