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Channel: 散歩日記X
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久々の旭川(3)

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■北海道立旭川美術館「ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展-やすらぎの美を求めて-」。
ジャン=フランソワ・ミレー「洗濯物を干す女」:ミレーに色彩感をあまり感じたことがなかったのだが、これは生き生きとした色彩のいい作品。夫人が洗濯物を干し、息子が幼い娘をあやしているという幸せ作品だ。
アンリ=ジョセフ・アルピニー「川のほとり」:空、樹木、水、そして沈む太陽と人。世界全てを描こうとしている作品。
エマニュエル・ミシェル・ベンネル「森の中の裸婦」:ニンフを二人、理想的な女性像として描いたもの。滑らかな表現はアングルの「泉」っぽいか。

ピエール=オーギュスト・ルノワール「母子像(アリーヌと息子ピエール)」:パステル画のような色彩とシャープな形で、ルノワールには珍しいのではないか?



ラウル・デュフィ「ルーディネスコ夫人の肖像」:鮮烈な青地にブルー系の服を着た女性。この人が首が太くて、マニッシュな存在感があるのだ。
カミーユ・ボンボワ「森の下草」:森の中から、執拗に葉を描いた素朴派の作品。たまに見る素朴派は心落ち着く。
アンドレ・ドラン「バラ」:緑地に濃い緑で葉を描くなど、塗りに迷いが無い。

藤田嗣治「2人の裸婦」:金髪と黒髪の女性を描いているが、肌の色は同じであるため、対立軸というよりは親和性を感じる。
ルネ・ラリック「花瓶 バッカスの巫女たち」:周囲にポーズが少しづつ違う女性像があり、エッシャー的に見える。



■北海道立旭川美術館「姿/Figure-かたちの思惑」。
因藤壽「麦ふみ」:麦ふみという牧歌的な言葉から思い浮かばないような、氷かガラスでできたような人体が描かれている。
黒蕨壮「明日へのとびら」:縦並びの小さな棚が、上に行くに従いカーブを描いている。頭の無い人物が引き出す引き出しもカーブを描いて開く。どこか不思議な風景。明日はまっすぐ先に見えるものではないということか。

ふー、疲れた。この後は飲みに行こう。

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