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Channel: 散歩日記X
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なぜか高松(6)島へ

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9時少し前に高松港へ行き、豊島の家浦港への高速船切符を購入する。どんな船かと思ったら、かなり小型の船である。



港に泊まっている間に結構ゆれて、このままで行くと船酔いしそうな気分になった時に、やっと出港することになった。座席はほぼ満席で、様子を見ていると日本人が最も多いが、韓国の方も多いみたい。私のすぐ前では欧米系の方(英語を話していたためどこのお国からきたのかは不明)に対して、地元のお婆ちゃんらしき人が、最初から最後まで完全に日本語で対応していた。まあ、地名が分かれば、旅行時の会話は何とかなるよねとは思いつつ、あの全く揺るがない落ち着きは素晴らしいものがある。

出港し、一定の速度になった所でかなり船の揺れは治まった。



操舵手も同じ船内にいるため、海図とレーダーが良く見える。



後方甲板に出ることができたが(ここに座っている人も数名)、ここにいると揺れは大きく感じられる。恐ろしさに写真を一枚撮っただけで船室に逃げ戻ることになった。



直島の宮浦港を経由し、豊島に上陸。豊島ではマイクロバスが船の到着に合わせて待っており、豊島美術館へと向かう。豊島美術館最寄りのバス停で止まったが、どうやら棚田と海の景色を見て下さいということで、ここから美術館までは歩いて数分かかるようだ。



普段ならば良いのだろうが、かなり雨の強い中、これは辛い。ぜひ「豊島美術館手前・風景を見る停留所」と「豊島美術館前停留所」の2か所を作ってほしいものだと思う。

■豊島美術館。まずチケットセンターから雨の中遊歩道を歩いてみるも、何しろ天気が悪く大変なのである。晴れてさえいれば素晴らしい景色が見えそうなのだが、今はどちらかというと、熱帯ジャングル死の行軍という感じか。



そしてアートスペースに到着。白いドームの天井に2つの穴が開き、その中の空間で作品を楽しむ、内藤礼「母型」という作品に入る。空間で何を楽しむかというと、床には小さな石や球体が置いてあり、床の小さな穴からは水がしみ出してくる。水はわずかに傾いた床に沿って流れ、時にたゆたい、時に大きな流れを作る。同時にドーム空間では、人々のささやき声や歩く音が反響し、独特の空間を作っている。

天井に開いた穴からは空と植物の緑が見える。晴れている日も素晴らしいのだろうが、雨の日もこれはこれで独特の味わいがあるように思える。最初はこの作品にあまりピンとこなかったのだが、床の傾きは相当考えられているようで、とにかく単純に湧き出た水が流れるという程度ではなく、実に程よい加減で水が生き物のように動く。まるで、焚火の炎を見ているかのように、滝の飛沫を見ているかのように飽きがこないのだ。また天気や時間帯が変われば、この作品からは違った印象を受けるのだろう。非常に興味深い作品であることは間違いない。

ここでかなりの時間を費やし、またバスで家浦港に戻る。船待ちの間に昼食をとりたい。港の近くに食堂があったが、どのくらい時間がかかるのか読めず、売店でレモンケーキを買って、これで済ませることにした。



今度は直島の宮浦港への移動だ。



今度はさっきより立派な船がやってきた。



相変わらず雨は強く、観光に適した状況とはとても言えない。


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