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201811237ギャラリー巡り in 小樽

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まずは前回の3館共通券の残りを使い、小樽芸術村・旧三井銀行小樽支店へ。

■旧三井銀行小樽支店「斎藤清版画展」。基本的に銀行の展示は変わりがないのだが、ミニ展覧会が開催されていた。
「会津の冬(70)若松」:雪に埋もれる菓子舗を描いた版画。札幌の辺りはこんなに雪が降らないが、感覚的には分かるところがある。



建築にはあまり興味のない私だが、一応建物内を見学。階段の手すりのカーブした部分は一つの木材からできているのだが、この形に仕上げるのは大変なのではあるまいか。



中庭にあるからくり仕掛けの作品は動くはずのボールが使えているのか、意図的に止めているのか停止中。

 

次のステンドグラス美術館で受付の人にお知らせしようかと思ったが、たまたま客が集中してごった返しており、それどころではなかった。

■ステンドグラス美術館。昨日、似鳥美術館のステンドグラスギャラリーがグランドオープンしている。プレオープンの間に来ていたため、持っている入場券では入れなかったのだが、あっちはまたいずれ見に来ることにしよう。

ステンドグラス美術館も3回目なので、今回は聖ゲオルギウスがやっつけているドラゴン特集。いつも私は思うのだが、西洋画のドラゴンは小さいため、どう見ても聖ゲオルギウスによるいじめ行為にしか見えないのである。

黄色っぽいドラゴン。顔と歯はともかく、犬っぽいよね。



赤いドラゴンはそれなりにカッコいい(位置が高いので写真がイマイチ)。



緑のドラゴンはもうシンボル化している。こうなると、日本の四天王における「邪鬼」との相似性を感じさせる。



■小樽市総合博物館運河館「タカシマアイヌを描いた絵巻物」。ちょうどギャラリートークの直前ということで、滅多にない程の人が集まっていた。展示物をじっくり見るのは良いが、その感想をひとわたりグループ内で話し終わるまで、一歩も動かない人々はいかがなものでしょうか…。しかも「ほら、あの人…」みたいに、こっちが悪いような印象を醸し出すのはやめてほしい(一応、内心ではムッとしているが、表情を変えずに黙って立っているだけなのだ)。

展示作には『子供便秘治療法の図』、「恐怖之図」(アイヌの男性が蛇に驚いている様子)、「酖酔ノ夷人ヲメノコ連帰ル図」(泥酔した男を女性が機嫌悪そうに連れ帰る)など、オモシロ風俗画という感じのものが多かった。作者の井上貫流左衛門が気に入ったのか、バフンウニとムラサキウニが突然描いてあるのも面白い。



その他、通常展示にあった昔の広告は興味深い。

 

小樽と札幌の人口グラフがあったが、明治初期だと小樽3169人に対して、札幌13人! と圧倒的な差だったことが分かる。現在では札幌の人口が10倍以上なので、悲しみもひとしおだろう。



■日本銀行旧小樽支店金融資料館「北海道150年特別展 開拓使兌換証券と「円」の誕生」。複製資料が多かったが、それなりに楽しめる。



館内には「経済を体にたとえてみよう」というのんきな展示があるが、現在の日本の状況を例えてみるならば「頭がバカすぎるため、全身から大出血しているにもかかわらず、じゃぶじゃぶと心臓から血液を流して『我々のおかげで身体は元気です!』と言い張っている状況」ということだろうか。そして、「本当にこんなに血を出していいのか考えようよ」というと、「お前は体から出ていけ!」「反・身体派だ!」といわれるのである。

 

■市立小樽美術館「中村善策と小樽・風景画の系譜」。
横山大観「月明」:これは特別展示で、美術館1階を入ってすぐの右手にある。作品そのものはそれほど感心しない。
中村善策「海港夕景」:新収蔵品。善策張りではあるような気がするが、普段見ているものより油彩がコッテリした感じがする。
金丸直衛「虹と北の港町」:海の上をスーッと、眼を見張るような色彩の虹が走る。
中村善策「風景(夏の牧舎)」:北大第二農場のモデルバーンを描いた素描画。札幌にも来ていたのか。



■市立小樽文学館「歌人・小田觀螢の生涯」。正直興味ないんだよなと思っていたが、この人は長く富良野界隈で学校に勤め、我が母校(中学、高校)の校歌を作った人であったことが分かった。しかしながら、今の私は校歌が全く思い出せない…



ということで、そろそろ飲みに行こう。

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