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新春東京(10)国立西洋美術館

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■国立西洋美術館「ルーベンス展」。かなりこってりした西洋料理風。さすが「4番サード、ルーベンス」の実力である。

ルーベンス「アベルの死」:立体感と深みで、人間という理念が存在していることが分かる。
ルーベンス「キリスト哀悼」:ハイライトなどのテクニックも既に使っている。
ルーベンス「死と罪に勝利するキリスト」:とにかく男性は骨太な人が多い。

ルーベンスとフランス・スネイデルス「ヘスペリデスの園で龍と闘うヘラクレス」:この龍は「ラドン」という名前だそうで、そこそこ強そうだ。
ルーベンス「スザンナと長老たち」:この作品の長老はどうも盗賊に見えるな。
ルーベンス「聖ゲオルギウスと龍」:龍が化け物チックでかなり強そうなのに加えて、ゲオルギウスの乗っている馬がとてつもなく大きい。この過剰さは黒王号(馬は白いのだが)と言っても過言ではない。

ルーベンスと工房「ヘラクレスとネメアの獅子」:ヘラクレスは背中を向け、獅子の首を抱え込んでいるポーズがいい。ガッチリ首締めが決まっている。
ジョヴァンニ・ランフランコ「獅子を引き裂くサムソン」:似たような作品として展示されているのだが、ルーベンスに比べると、優しく繊細なファンタジーイラストである。

人間を描くというより、人間が具現化した「理念」を描く画家ルーベンスと私には思われた。展覧会場に入る前のスペースでは、フランダースの犬でネロが見たルーベンス作品を映像で見せるという企画があった。教会というほどではないが、ちょっと荘厳な雰囲気が漂っていた。



時系列的には、東京都美術館に行ってから、戻ってきて国立西洋美術館の常設展を見る。こちらはおおむね撮影可能であるため、新収蔵作品を紹介したい(写真が酷くて申し訳ない)。

ルカス・クラーナハ(父)「ホロフェルネスの首を持つユディト」。



テオドール・シャセリオー「アクタイオンに驚くディアナ」。



レオン・ボナ「ド・ラ・パヌーズ子爵夫人の肖像」。



エドガー・ドガ「舞台袖の3人の踊り子」。



小企画展「ローマの景観」を見て、今日はこれで終了だ。



さすがに「ルーベンス展」「ムンク展」の2連発は胃がもたれる。

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