ギャラリー巡りといっても、札幌彫刻美術館1か所である。宮の森美術館が(多分)閉館してからというもの、こちら方面では他に行くところがない(カフェでたまに展示をしているところもあるようだが)。
札幌彫刻美術館と札幌芸術の森美術館では、同期間に砂澤ビッキ展が開催されている。たまたまの流れではあるが、彫刻美術館の方を先に見に来ることになった。
■本郷新記念札幌彫刻美術館「砂澤ビッキ 樹」。こちらの開場テーマは「樹」である(芸森は「風」)。作品目録は2つの美術館で兼用される作りになっている。
「樹海老」:木材を使って、動物の形(遊具)を作り出した、砂澤ビッキと言えば思い浮かぶシリーズの1点。海老に厚みがなく、全長92cmというサイズの割には、平べったく見える。
「蛾」:細かい文様の入った蛾の羽と胴体。そこから全体が1mになるまで、チェーンのように長い尻尾が伸びている。このシリーズの文様は何となくアイヌ文様だとばかり思っていたが、今回よく見ると幾何学的な感じがかなりする。部分によっては、ある種のメカニカルなものを写し取ったかのように思えるところもある。砂澤ビッキは渋澤龍彦との交流があり、シュルレアリスムを知るきっかけになったということが解説にもあったので、そういうものの影響が出ているのかもしれない。
「MASK(樹面)」:木から素朴な曲面を出して、お面(人面)に見立てたもの。がらりと作風が変わるところが面白い。
「樹華」:北海道立近代美術館にある、細い木の棒を幹に模した台座の上にかがり火のように置き、全体として華を表現した作品。ビッキ自身が「触れまわる彫刻」を志向して作ったのだと解説に書くのならば、何とか触れられるようにできなかったものか(日時限定でも)。
記念館の方はいつも通りの出品だが、配置が大幅に変わっていたので新鮮なような気もする。
後は買い物をして帰ることにしよう。
札幌彫刻美術館と札幌芸術の森美術館では、同期間に砂澤ビッキ展が開催されている。たまたまの流れではあるが、彫刻美術館の方を先に見に来ることになった。
■本郷新記念札幌彫刻美術館「砂澤ビッキ 樹」。こちらの開場テーマは「樹」である(芸森は「風」)。作品目録は2つの美術館で兼用される作りになっている。
「樹海老」:木材を使って、動物の形(遊具)を作り出した、砂澤ビッキと言えば思い浮かぶシリーズの1点。海老に厚みがなく、全長92cmというサイズの割には、平べったく見える。
「蛾」:細かい文様の入った蛾の羽と胴体。そこから全体が1mになるまで、チェーンのように長い尻尾が伸びている。このシリーズの文様は何となくアイヌ文様だとばかり思っていたが、今回よく見ると幾何学的な感じがかなりする。部分によっては、ある種のメカニカルなものを写し取ったかのように思えるところもある。砂澤ビッキは渋澤龍彦との交流があり、シュルレアリスムを知るきっかけになったということが解説にもあったので、そういうものの影響が出ているのかもしれない。
「MASK(樹面)」:木から素朴な曲面を出して、お面(人面)に見立てたもの。がらりと作風が変わるところが面白い。
「樹華」:北海道立近代美術館にある、細い木の棒を幹に模した台座の上にかがり火のように置き、全体として華を表現した作品。ビッキ自身が「触れまわる彫刻」を志向して作ったのだと解説に書くのならば、何とか触れられるようにできなかったものか(日時限定でも)。
記念館の方はいつも通りの出品だが、配置が大幅に変わっていたので新鮮なような気もする。
後は買い物をして帰ることにしよう。