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Channel: 散歩日記X
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帯広詣で(2)

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昼食を終えて、結構な距離を歩いて帯広美術館へと向かう。バスもあるはずなのだが、天気が悪くない限りは、まあ歩いても良いじゃないくらいの距離なのである。



少し汗ばみながら、美術館に到着。

■北海道立帯広美術館「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」。この展覧会の案内を見た時に「こりゃ行かなくては!」と思ったのだが、どうやら今年の11月から札幌芸術の森美術館でもやるんだよね。まあ、それはそれとして、日本を始め、アジア・アフリカ・ヨーロッパ・北中南米のアートコレクションはなかなか新鮮で良かった。また、カメラマークのあるものは撮影可能と書いてあったので、「何点か撮影できるのかな?」と思っていたが、撮影が禁止のもの(奈良美智とかウォーホルとか)を除いては「ほぼ全作品が撮影可能」というくらいであった(掲載する写真は限定しておく。ぜひ自分で見に行ってね)。

森村泰昌「セルフポートレイト(女優)/バルドーとしての私-2」:通天閣のもと、ハーレーに乗る森村。下品な感じが良く出ている。
丸山直文「リバーI」:洋風の技法で中国水墨画の味が出ている作品。
大庭大輔「UROBOROS(spectrum)」:偏光パールの絵具で光と形の揺らぎを表現した作品。

鴻池朋子「第2章巨人」:少女と狼が竜巻となって大地を走り、カラフルなナイフを飛ばしている迫力の大作(次の写真奥)。
名和晃平「PixCell-Deer#51」:今回の作品の目玉の一つだろう。思った以上に大きく、迫力のある牡鹿に驚かされる。背中の大きな球体は後ろにある絵画作品を反転して浮き上がらせている。



塩田千春「存在の状態-ドレス」:黒く禍々しい糸に封印されたドレス。逃げ場のない囚われ感が猛烈に伝わってくる。
ジュリアン・オピー「赤いショールをまとったマリア・テレジア」:どこから見てもこちらを見ているかのように見える龍の図があるが、これは見る角度によってマリア・テレジアの顔が微妙に変わり、こちらを見ているかのように見える作品。レイヤーカードとかレンチキュラーと言われる技法を用いてこちらを見る視線を実現しているところが、何となく面白い。
エリック・シュミット「信仰告白」:狩りに出た人を緑と白の強烈なコントラストで描いた作品。信仰とは「肉食」や「狩り」に対する西洋人の心持を言っているのだろうか。

ナイジェル・コーク「セイレーン」:荒木飛呂彦のタッチを思わせる線(写真で見ると私の感動は伝わらないと思うが…)、今日一番かも知れない作品だ。



キース・ヘリング「無題#4」:ナスカの地上絵を思わせるデザイン性のある作品。
大岩オスカール「氷山」:海の上に氷山が浮き、そこにはペンギンが数匹乗っている。氷山は日本、アメリカなどの形をしており、わずかな気候変動で危うくなる現代社会を表していると思わる。



■北海道立帯広美術館「新収蔵品」。
ロイ・リクテンスタイン「青い床の室内が描かれた壁紙」:淡々とした室内風景。中央に鏡があり、部屋のサイズが倍に見えているのだろうか。



岡沼純一「雨のち晴れ」(手前)、「WINTER」(奥):埋もれ木(ニレ)を使った、印象深い形の木彫である。



なかなか楽しい美術鑑賞であった。街中に戻る途中、百年記念館は常設以外の展示なし。市立図書館では「商店街物語」と題した、小さな特設コーナーが作られていた。



おびしんギャラリー、市民ギャラリーも展示は無し。六花亭本店の3階、弘文堂ではいくつか風景画が展示されていた。



マルセイアイスサンドを買い、コーヒーを頂いて休憩。

 

この建物と藤丸デパートの前には鹿の彫刻があるが、鹿の蹄の跡まであるとは知らなかった。



藤丸デパートでは「なつぞら」展。見ていないので何とも言えない。


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