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Channel: 散歩日記X
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やられてきた東京(3)

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国立新美術館から歩いて、六本木ヒルズ森タワーへ。湿度が高い。

何となく「塩田千春展」に興味を持って森美術館に来たのだが、なんと入場まで50分待ちの表示が…。これ「PIXAR のひみつ展」と同じ列に並ばされているので、その影響なのだろうか。もう一つの列である「進撃の巨人展FINAL」はそんなに並んでいないようにも見えるな。

そこまで待つことも無く、約30分待ちで券を買う直前になったが、私の前の年配の女性3人組が券を買うのに時間がかかりすぎている。これだけ並んでいたのだから、3人でどうやって買うのか、事前に相談しておいてくれないだろうか。今日は終日ゆったりしようと思っていたのに、脳血管が切れそうなくらい、血圧が跳ね上がってしまった(多分)。

ということで券を買い、エレベータで52階へ。ここまで来てみると人はさほど多くなく、コインロッカーも結構空いており荷物を入れることができた。さあ、展覧会へ行こう。

■森美術館「塩田千春展 魂がふるえる」。
「不確かな旅」:入って割とすぐにある大作。船の形をしたものがあり、そこから天井、壁に伸びる赤い糸が部屋全体を埋め尽くしているかのようだ。写真撮影可能ということで、これは撮影してしまうではないか。まさに「インスタ映え」とはこれのことだろう。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

「小さな記憶をつなげて」:美術館の中の外がみえる部屋に小さなおもちゃなどが展示されている。森美術館では作品と東京の街をつなぐ、この美術館ならではの展示ができるのだ。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

「赤と黒」:赤は人と人をつなぐ糸であり、人間の血液。黒は宇宙を表しているのだそうだ。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

「静けさのなかで」:燃え落ちたピアノと椅子。そこから部屋全体を覆いつくすように黒い糸が伸びている。焦げ臭いにおいがするのではないかと、ついにおいを嗅いでしまった。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

「時空の反射」:ゆがんだ立方体の中にドレスが2着。そしてそれを覆うかのような黒糸が張り巡らされている。この作品を見て、私は帯広美術館「タグチ・アートコレクション 球体のパレット」でこの人の作品を見ていたことを思い出したのである。近づいて中を覗き込んでみると、鏡が配置されているらしく、自分の顔が写るというのも面白い仕掛けだ。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

「集積・目的地を求めて」:ああ、この作品のすばらしさを説明したいが説明したくない。写真撮影可能、さらには動画撮影も可能だったので(動く作品なのだ)、もちろん撮影したのだが、それも見せたくない。今まで「旅」を表現した全ジャンルの作品の中で、もっとも成功した作品といって、過言ではないと思う。

最後に唐突だが、会田誠「The video of man calling himself Japan’s Prime Minister making a speech at an internationally assembly」という、日本の首相らしき男が「我が国は鎖国しかない」とスピーチする作品が流れていた。まさに、あのバカ(今日時点の日本の首相)を表現しきった作品だと思う。

思った以上に素晴らしい展覧会だった。おそらく私の今年度ベスト3に入ってくると思う。


→この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示-非営利-改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。
 エレベータ上にあった作品だが、作品名が見当たらなかった。



エレベータで3階に降り、A/Dギャラリーの「NEW EMOTION」という川田龍、多田恋一朗、安井鷹之介という平成元年前後に生まれた作家の展覧会があった。メモを取る気力が無かったが、それぞれに見どころがあった。



さあ、この辺で美術館巡りはやめておくか。

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