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春の東京(13)七宝

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■東京都庭園美術館「並河靖之 七宝」。今回はこの展覧会が一番見たかったのである。

並河靖之帰属「兎雉図花瓶(一対)」:きらきら光っているのは気泡なのかなあ。
並河靖之「雀茗荷野菊花瓶」:並河と言えば黒らしいが、時々あるウグイス色の釉薬もいい。
粂野締太郎「群蝶文蓋月小壺」:小さな数えきれない程の蝶が描かれているが(七宝で、たぶん千匹単位?)、羽根の上下で色を変えているという細かさなのだ。
林小伝治「百花文七宝大皿」:二階に上がると、直径80cmから1メーターはあろうかという驚きの大皿。

 

この展覧会では、ありがたいことに、単眼鏡の貸し出しをしている(要身分証明書)。展示物の細かい所は単眼鏡がないと見えないのだが、このおかげで大分助かった。また、自分で単眼鏡を買うべきか、双眼鏡を買うべきかの参考にもなった。



そして展覧会もすごかったのだが、美術館である「旧朝香宮邸」が驚きの建物なのである。レリーフ壁やラリックのライト、部屋ごとに異なるシャンデリアと天井の形。驚きである。書庫だった部屋もあるのだが、さすがの私の本も置ききれそうなくらいの広さであった。またそれにつながる書斎が、8角形の部屋に円形ドーム型天井で、昔の家というよりは宇宙船の館長室(相当大きい)のような、未来的デザインだった。



 

また、名前がついているだけあって、「庭園」もすごい。安田侃「風」、ザッキン「住まい」が置いてあった。

 

日本庭園もこんな感じ。



ちょっと面白かったのが、「並河衰弱」。並河靖之の七宝作品による、神経衰弱ゲームである。



この展覧会はお勧めなのだが、余りにも展示物が多く(下図を含めると140点)、建物も見どころ満載なので、集中力が続かなくなること間違いなしだ。正直なところ、途中からキツかった。今日3つ目の展覧会だったのも良くなかったかもしれない。

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